現在、3歳の娘の吃音症についてです。
吃音の始まりは、「そろそろ卒乳を考えようか」と思っていた2歳4ヶ月でした。
「おおおおおおおおかあさん!」というように、言葉の最初の音をくり返して、そのあとの言葉がなかなかでてこなくなったのです。
吃音症状が出始めて9ヶ月が経ちました。
どもり方は時間とともに変化しました。
良くなったりひどくなったりしながら現在も続いています。
- 吃音症とは?
- 娘の吃音症状がではじめた時期と状況
- 菊池良和先生の「子どもの吃音ママ応援ブック」読みました
- そのほか子供が吃音になってしたこと
- 『子どもの吃音ママ応援ブック』は吃音の子供がいる人に本当に読んでほしい1冊
吃音症とは?
吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつです。
- 音のくりかえし(連発)、例:「か、か、からす」
- 引き伸ばし(伸発)、例:「かーーらす」
- ことばを出せずに間があいてしまう(難発、ブロック)、例:「・・・・からす」
- (吃音についてー国立障害者リハビリセンターより引用)
子供の吃音
- 2歳から5歳に始まることが多い
- 女の子より男の子方が多い
- 4割は突然始まる
- 吃音発症から4年で70%以上の子が自然に回復する
- 歌やみんなで声を合わせるときは吃音はでない
ということがわかっています。
娘の吃音症状がではじめた時期と状況
発症時期 |
発症時期 |
ことばの発達 |
とても流暢に話す。接続詞や助詞も正しく使えるが発音が気になることも。 |
発語 |
1歳半。女の子にしてはやや遅めと検診で言われる。 |
普段の生活 |
週1でプレ保育に行き、支援センターや公園で友達とすごす。 |
健康状態 |
良好。副鼻腔炎(ちくのう症)で耳鼻科に通院。 |
トイレ |
まだおむつ。トイトレを始めて3週間。 |
兄弟 |
なし |
卒乳 |
まだ。そろそろおっぱいやめようねと声かけし始める。 |
病院や地域の相談窓口に相談しましたが、一番よかったのは、吃音のある耳鼻科医と活躍されている菊池良和先生の本でした。
菊池良和先生の「子どもの吃音ママ応援ブック」読みました
菊池良和先生は、九州大学病院の耳鼻科医で,、国内外で吃音の脳研究を発表されていて、学会各賞を3度受賞されてる先生です。
菊池先生ご自身が吃音症であるため、吃音症の子供が将来どうなるのか、親が何を心配し、どんな状況におかれるのかという点についてこの本で解説されています。
この本の目次
- 吃音とは(症状・なおる?)
- 原因(愛情不足?・母親の孤独・吃音の誤解の歴史)
- 周囲への理解(友だちにまねされたら?・祖父母への理解のすすめ方)
- 子どもの吃音と向き合う(よくない対応・よい対応)
- 吃音を相談する(相談した方がいい場合・相談機関)
- 先輩の体験談
- おまけ(場面かんもくについて・保護者から幼稚園・保育園・学校の先生に渡せる資料)
「吃音は不幸じゃない」「ママのせいじゃない」という言葉に救われた
保育園や幼稚園に行かず、ほとんどの時間を私(母親)とすごしていました。
ネットでも、病院や市に相談すると、「ストレスが原因ではないか」と言われ、自分自身の子供への接し方がまずかったのか自信がなくなるとともに、子供が可哀想になりとても胸が痛かったです。
もしもストレスが吃音の原因だとしたら、私がそのストレスの原因だと思いました。
子供とどう接したらいいのかわからないような気がしてきました。
吃音は言語能力が高い子供に起こりやすい&原因はストレスではない
菊池先生の本を読んで、最新の研究では、
- 吃音の原因とストレスは関係がないこと
- 言語能力が高い子供におこりやすいこと
がわかりました。
これは、この後に受けた自治体の発達検査の担当の方に言われたのですが、
口や舌などの器官やそれらを動かす脳の部分の発達が言語能力に追いついていない、アンバランスな状態で起こりやすいようです。
おしゃべりが大好きで、年齢のわりに言葉を沢山知っている私の子にあてはまっていると感じました。
子どもが話しやすい環境作り
また、娘が話しやすい環境をつくることが一番大切だと考えました。
話しやすい環境をつくるために
- 娘のお友達⇒お母さんたちに相談というかたちで吃音のことを話した
- 娘の祖父母⇒事前に話をして指摘しないようにお願いした
- 幼稚園の先生⇒担任の先生に「幼稚園・保育園の先生へ」のページをコピーをわたして事前に説明・お願いをした
そして、何より大切だと感じたのは、親自身が子どもの話し方を個性として愛することでした。
どもりがひどい時期には、先回りして要約したくなったり、時間がかかるのをもどかしく思うこともあります。
「ゆっくり話してみて」「おちついて」といいたくなるときもありますが、それは吃音がでていることを示唆しあせらせてしまうので逆効果なんだそうです。
急いでいるとき、早く話してほしいと感じる場面が多々あります。
先回りしたくなるのをぐっとこらえて、「何年かしたらこの姿をとても懐かしく、愛おしく思うんだろう」と感じるようになりました。
もしかしたらスムーズに話せるようにはならないかもしれません。
からかわれたりして泣いて帰って来る日もあるかもしれません。
その代わりに吃音だからこそある出会いや経験もあるのだと思うと前向きな気持ちになります。
自分の価値観の枠に子供をあてはめて悲観したりしないこと。これは子育てをしていくうえでとても大切だと改めておもいました。
吃音についてもっと知りたい方は、菊池良和先生のこちらの本もおすすめです。
そのほか子供が吃音になってしたこと
本を読むのと同時に病院やまちの機関にも相談しました。
病院で相談
別のことで小児科にかかることがあったので相談してみました。
「様子をみて」と言われました。
耳鼻科に通院していたので相談してみました。
「副鼻腔炎と吃音は関係がない。話しかける時にゆっくり話しかけてみて」
と言われました。
まちの機関に相談
私の住んでいる自治体には「ことばの教室」というものがあります。
ことばぼ発達がゆっくりな子にむけて言語聴覚士の先生が訓練をしてくれる教室です。
通っていたお友達に話を聞いてみました。
3歳検診のときにすすめられて行くことになったとのことで、2歳の娘は対象ではなさそうでした。
いつも行っていた子育て支援センターでことばの教室につなげてもらう方法がないか聞いてみました。
まちの子育て相談に行くことをすすめられました。
支援センター
↓
子育て相談室
↓
療育相談
↓
ことばの教室予約まち(←現状)
私が住んでいるところは、ことばの教室がの予約がなかなかとれません。
早めに行動しておくほうがいいと思いました。
現状
吃音がではじめてから9ヶ月が経ちました。
最初は、頭の音を繰り返す吃音でしたが、今は言葉の途中でつまることが多いです。
「ママが」というところを「マんーーーマが」というような感じです。
お友達にからかわれることはありませんが、お友達のお母さん指摘されることはあります。
かといってそれに一喜一憂することはありません。
大切なのは、親や家族が
- 矯正しようとしないこと
- 心配しすぎないこと
- 恥ずかしいなどど思わず堂々としていること
だと感じています。
大人から見ると心配になりますが、本人はそれほど困っていなかったり、周りの子供たちも小学生までは吃音の子がいても気付いていないことが多いようです。
私の子供も「話にくい」とかんじることはほとんどないようで、クラスの子にも指摘されないようです。
園の先生に聞くと、「吃音症状はでているが本人も周りも気にしていない」とのことでした。
子供の吃音にイライラしたりもどかしく感じる時の対処法
子供の吃音に対してイライラしたりもどかしくなった理由をじっくり考えてみて対処法はないか考えてみることをおすすめします。
私の場合は、朝の出かける間際であせっていたり、夕方や夜に帰ってきてしなければならないことがある時にそう感じることが多かったです。
時間的に余裕がない時に話しかけられて、話終えるまでに時間がかかりもどかしく感じるということに気付きました。
先回りして「〇〇ってことね!」と話を要約してしまい、「ママは私の話をきいてくれない!」と大泣きされたこともあります。
時間的に余裕がないなら時間に余裕を持たせるにはどうすればいいかを考えてみて、
タイムロスをする「こうでなければいけない」と思い込んでるものをやめてみました。
我が家の場合は、朝ご飯のメニューでした。
私の子供はよく食べるので、「朝は腹持ちのいいご飯でないといけない」と思い込んでいました。
休日にパン朝食にすると、11時前に「お腹すいた」と言うので、園では到底お昼までもたないと思っていたからです。
でも、それを娘の大好物のパンにしてみたら、長いときは1時間もかかっていた朝食の時間も20分以内に済むようになりました。
「早く!」「まだ食べてるの!?」と急かしては分かれてから罪悪感にさいなまれる日々はなんだったのかと思っています。
心配していた園での空腹も、遊びに夢中なためかあまり感じていないようです。
「こうでなければ」と思い込んでることを変えるのは勇気がいりますが、一番大切な子供の心や、親子関係を傷つけてしまっては本末転倒です。
スムーズにいかないことがあれば、変えられることはないか見直す必要があります。
同じようにパン好きな子の朝ご飯にご飯をだしている方で、「市販のパンを毎日食べるのは添加物が心配…」な方にはホームベーカリーで無添加パンを作って冷凍されることをおすすめします。
こちらで作ったパン生地にホットクックで作ったあんこをいれてあんパンを作ったり、とにかく食べやすい朝食を作っています。
『子どもの吃音ママ応援ブック』は吃音の子供がいる人に本当に読んでほしい1冊
菊池良和先生の『子どもの吃音ママ応援ブック』は、親の不安な、疑問に思う点を的確に予想し答えてくれます。
そして、子供の存在それ自体を、ありのままを誇りに思い尊重することが大切だとかんじさせてくれる本でした。
子供の節目節目に読み返したい1冊です。
☆子供の吃音の相談をしたら発達検査をうけることになった話はこちらの記事から☆